ご無沙汰していました。
あっという間に夏も過ぎ、魚河岸にも筋子、アンキモ、大間のマグロ、松茸、菊花などといった秋の気配を漂わせる食材がちらほらと目につくようになりました。
しばらくお暇を頂いた間に人さまの板前BLOGなどを拝見しておりました。私と似たようなお気に入りの食材紹介や、調理法紹介が目につくわけで。元来あまのじゃくな性分の手前としては「皆と同じこれはいかん」ということで、何か人があまり触れないようなでも興味のありそうなトピックでもとおもい、今回から寿司職人として求められる仕事力をテーマに書いていきます。 どうぞお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
さてどんな仕事、お稽古事、趣味でもこの姿勢というものは大切なわけで、もちろん鮨屋もまずは姿勢からでしょう。 もちろんここで申します姿勢というのは漬場に立つ時の実際の姿勢は勿論のこと、仕事に対する取り組み方ですね。
まず良い板前さんというのは白衣の着こなし方からして格好がよい。 前掛けの結び目を粋に決めて白帽も自分に合った角度に調節。適度なルーズさをのこしつつさらりと白衣を身につけております。出入りの激しい手前共の業界では、まずこの白衣の着こなしと、包丁を見ればおおかたどの領域に達した職人か見当がつきますし、またそれで判断してしまうものです。
次に身のこなしです。 包丁使いもさることながら、現場でのすべての工程で機敏、迅速に動いているかどうかです。 それは何職人でも当てはまると思いますがやはり芸術家と職人の違いは何かと問われたら身のこなしでしょうね。 スピードと精度の両方を制する必要があります。 最終的に時間に振り回されるのでなく時間を振り回す仕事を極めていきたいですね。
次はこだわりをもった仕事とでもいいますか。 やはりこれで終わりという終着点のない仕事ですし、一生学ぶことばかりの仕事なわけで現状に満足している板前はすぐに突き上げられてしまいます。 だから食材、調理法、目利きなど皆必死になるわけですな。
ただ陰陽五行説がベースとなる日本料理の世界、鮨もご多分にもれずその道にあるわけで。 火、水、木、金、土それらのエレメントについてもっと理解、実践していくことが重要でそれが修業につながるのではと私は思います。ちょっと分かりにくいかもしれないですがあえて詳しい説明はいたしません。ただ厨房を見渡せばすべてそれらで構成されていることに気づくはず・・・。


